- 2008/04/15 掲載
【アウトソーシング市場調査】人事、カスタマーケアが大きなシェアを占める
同市場が成長する背景に、IDCでは、「選択と集中」「バリューチェーン」といった経営戦略を推進する企業が増加している点をあげる。この戦略の実行には、人材の補填、間接業務や定型/労働集約的業務の改善が必須で、必然的にビジネスアウトソーシングへの需要は高まるとしている。また、コンプライアンス対応や事業拡大に向けた業務処理の導入といった価値を求めて、同サービスを利用する企業も増加しているという。
同市場内で活用されているサービスは、人事、カスタマーケアが古くから普及していることもあり、大きなシェアを占める。しかし、市場規模が拡大したことで、成長性は鈍化している。一方、財務/経理業務セグメントは、決済処理といった定型/労働集約型業務主体から、債権管理、コンプライアンス対応など付加価値の高いサービス開発が進んでおり、同業務セグメントは成長速度を加速しながら推移するとIDCは予測している。
企業にとって定型/労働集約的な業務は、コスト削減効果などが明らかで利用しやすい環境にある。一方で、定型業務に対するサービスは、コモディティ化が進み、サービスベンダーの収益性は厳しさを増している。「サービスベンダーは収益性向上に向け、コンサルティングによる複合業務型サービス開発や、事業規模の拡大、ビジネスモデルの変革といった戦略強化が重要である」と、IDC Japan ITサービスのリサーチマネージャー 松本聡氏は述べている。
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国内ビジネスアウトソーシング市場 2007年の推定と2008年~2012年の予測
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