「1万人以上の企業を開拓するのがミッション」サイボウズ、大規模向けグループウェアの新版

　サイボウズは14日、大規模向けグループウェアの「サイボウズ ガルーン 2 バージョン 2.5.0」を発表した。新製品では「スケーラビリティ」「検索システム」「管理権限委譲機能」の3つを強化した。

　同社代表取締役青野氏は特に「スケーラビリティ」の強化を強調。中小規模向けのサイボウズOfficeが300人規模までを推奨しているのに対して、これまでガルーン2では3000人規模以下での利用を展開していた。今回の新バージョンでは「10,000人以上の規模の企業に対して顧客を開拓していくのがミッション」（青野氏）として、10,000人規模以上の企業100社と商談をして、1年で4億円以上を売り上げる目標を掲げる。

　ガルーン2はWeb型のグループウェアで、一般的なグループウェア機能に加えて、小規模向けサイボウズOfficeで培ったユーザービリティ、最新情報通知機能、ポータルの活用機能の3つで他社と差別化を図っている。

　今回の2.5から、これまでフロントエンドのアプリケーションサーバの多重化構成しかとれなかったものが、データベースをはじめとしたバックエンドでも分割構成がとれるようになり、3～4倍程度スケーラビリティが向上した。

　また新たに「全文検索サーバー for ガルーン」を別途提供。WebのDBに散在するデータ、たとえばWordファイルや一太郎ファイルなども検索対象にした全文検索が可能になった。アクセス権に基づいた検索ができるほか、「N-gram方式」と独自のチューニングで高速でセキュアな検索を実現している。

　今回、ガルーン2はベトナムC.S.Factory社でのオフショア開発を実施。日本では総勢28名、ベトナムでは総勢11名体制、外注なども含めて延べ50人を超える体制で開発を行ったという。中でも品質保証には多くの人員を割き、スケジュールでも多くの時間を割いたという。

　そのほか、「SIerさん任せだった」従来と販売方針を変更。「大規模企業向けならではの細かい要望に応えるため」同社子会社のインテグラートビジネスシステムにて10名程度の専門の営業部隊を創設。青野氏は、「（サイボウズ ガルーン 2 バージョン 2.5.0で）品質にしても、スケーラビリティにしても世界に通用する製品になった」と語った。