- 2007/02/16 掲載
SAS、2006年売上高19億ドルで過去最高
米SAS Institute社は、2006年通期の売上高が19億ドル(前年17億ドル)になったと発表した。これで30年連続で増収を記録したという。新規ライセンスフィーの売上は対前年比20%増となり、昨年の市場成長率の予測に対して約2倍となった。
業界別の売上状況は次の通りである。 小売業は、各社が需要予測や最適化などアプリケーションの活用を通じて競争力が維持されるとの認識をし、売上は対前年比18%増となった。金融サービスは、リスク管理やSASが得意とする「Basel II」に対応したソフトウェアで高成長を記録、売上は対前年比17%増となった。また、医薬業では、業務効率の改善に貢献する先進的な分析ソリューションに対する投資が拡大したため、売上は対前年比12%増加した。公共部門では、不正検出ソリューションが牽引役となり、売上は対前年比10%増となった。幅広い業界で利用される業界横断型ソリューションは、マーケティングオートメーションやパフォーマンスマネジメント、リスク管理、そしてIT管理のソフトウェアに対する高い需要に支えられ売上は対前年比45%増加したという。
一方、地域別の売上では2005年同様、地域格差なく世界的に均整のとれた売上構造となった。売上比率は南北アメリカが45%、ヨーロッパ/中東/アフリカ地域(EMEA)が45%、そしてアジア太平洋地域が10%だった。成長率は、南北アメリカが14%増、EMEAとアジア太平洋地域がそれぞれ13%増。
2006年に新たにSASの顧客となったのは、AllianceBank(マレーシア・大手銀行)、Ambank(マレーシア・金融サービス業者)、Dick’s Sporting Goods Inc.(米・スポーツ用品小売店)、Google(米・インターネット関連事業者)、Hanaro Telecom(韓国・通信事業者)、本田技研工業(日本、自動車メーカー)、HSBC Bank Canada(カナダ・大手銀行)、Macys.com(米・大手小売店ネット通販事業)、National Stock Exchange of India(インド・証券取引所)、Netflix(米・オンラインDVDレンタル業者)、Norwegian Cruise Line(ノルウェー・観光業)、Texas Instruments France(フランス・Texas Instruments)、UTI Bank(インド・プライベートバンキング業)など。
SASのCEOジム・グッドナイト氏は次のよう語る。
「SASはここ数年来、業界もしくは業務に特化したパッケージ・ソリューションの提供にも注力しており、昨年度の堅調な業績は、この取り組みが奏功したことを物語っています。両パッケージ・ソリューションの売上高は2005年に比べて49%増加しました。SASの強みの1つである、高度な予測的分析アプリケーションも引き続き成長傾向にあり、売上高は19%の伸びを示しました。またビジネス・インテリジェンスおよびデータ統合/データウェアハウスの売上高もそれぞれ約50%増となり、インテリジェンス製品を総合的に提供できることの重要性が表れています」と述べている。
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