- 2006/12/07 掲載
【国内通信事業者の市場調査】データセンターとセキュリティが市場を牽引
・ソリューション/マネージドサービス市場において、ソフトバンクテレコム、IIJ、NTTコミュニケーションズの成長が顕著 ・プロダクト提供能力、価格競争力、技術力、適切なアライアンスが競争力強化の鍵 |
IDC Japan (東京都)は、2006年度、国内通信事業者の競合状況について分析レポートを発表した。レポートによると、2005年および2006年の3月期、主要国内通信事業者のソリューション/マネージドサービスの売上規模と同サービスの成長率において、ソフトバンクテレコムは前年比93.8%、IIJは同比42.6%と突出した伸びを示していることが明らかになった(図参照)。両社ともにデータセンターなどのアウトソーシングサービスが好調だったこと、またIIJではシステムインテグレーションで大口案件が増加したことが要因であるとIDCでは分析している。
![]() Source: IDC Japan, 12/2006 |
国内通信事業者のソリューッション/マネージドサービス業績比較、2005年3月期、2006年3月期
|
国内通信事業者が提供するソリューション/マネージドサービス市場は活況を呈しており、今回調査対象とした6社のうち5社が、同サービスで前年比プラス成長となった。同市場を牽引しているのは、インターネットデータセンターとセキュリティサービス。インターネットデータセンターでは、スペースの逼迫、高性能/高集積マシンに対応できる電源容量、冷却設備の供給等の課題に対応するため、通信事業者を始めとするインターネットデータセンター事業者による設備の新設や増床ラッシュは当面続くとIDCではみている。また、セキュリティ対策の複雑化や必要の高まりにより、専門性の高い人材やアウトソーシング等に対する企業ユーザーの需要も高まっている。
「今後、ソリューション/マネージドサービスで優位性を築くには、市場のトレンドや要請に応える先進的なプロダクト提供能力、ソリューション型営業力、利益率の確保を前提とした価格競争力、品質/信頼性を裏付ける技術力、および先進性や供給体制を強化するベンダーアライアンスがキー項目になる」と、IDC Japan コミュニケーションズ マーケットアナリスト 川上 晶子氏は述べている。
関連コンテンツ
PR
PR
PR