- 2006/11/07 掲載
SAPジャパン、貿易管理ソフト「SAP GTS」新版を提供開始
貿易コンプライアンス管理を強化し、貿易業務の効率化を促進
SAP GTSは、日本版SOX法を始めとするさまざまなコンプライアンス課題を解決するソリューション群「SAP Solutions for GRC(ガバナンス、リスク、コンプライアンス)」の構成要素のひとつで、2006年5月にSAP Solutions for GRCを発表して以来、最初の機能拡張版となる。
今日、多くの企業にとって貿易業務は日常的な取引の一部であり、バリューチェーンの重要な構成要素となっている。その一方で、貿易には言語・商習慣などのビジネス上の課題があるうえ、激変する政治情勢の影響により、各国・地域固有の法令規制の遵守が必要とされている。
特に、昨今の国際政治情勢の激変に伴い、全世界の貿易業務に携わる企業は、安全保障貿易管理の強化が厳しく求められている。また、各種貿易協定の拡大・変更を速やかに企業活動に適用し、そのメリットを組み込んで事業を最適化することも重要である。
SAPではこうした課題に応えるため、mySAP ERP(SAP R/3 4.0B以降を含む)の貿易管理機能を拡張し、別コンポーネントとして、精度の高い法令遵守と貿易業務の効率化を両立するソリューション「SAP GTS」を開発した。「SAP GTS」は、各種貿易管理データとその処理を統合し、得意先、仕入先、物流業者、税関などの取引関係者と連携することにより、安全保障貿易管理、通関業務、保税在庫管理、信用状管理などといった貿易管理業務を、手作業で行うことによるコストや間違いを省き、作業効率を向上させる。また、輸出入プロセスのあらゆる段階で法令チェックを実施し、法令違反のリスクを最小限にする。
SAP GTSは、2002年に初版がリリースされて以来、ハイテク、ライフサイエンス、化学などを始めとするさまざまな業種の企業に導入されており、導入数は世界18カ国、250社を超える。
新バージョンのSAP GTS 7.1では欧米のさまざまな輸出入プロセス機能が強化されたばかりでなく、日本要件への対応として、規制品目輸出における少額特例に対応した機能が追加機能として提供される。また、前バージョンに比べ、各プロセスにおける操作性が向上している。
SAP GTSは統合プラットフォームのSAP NetWeaver(エスエイピー・ネットウィーバ)を技術基盤としており、SAP ERPはもとより他ベンダーのERPや既存のレガシーシステムなどが入り混じる異種混合のIT環境下での国際取引活動を一元管理する、総合的アプローチを顧客に提供する。SAP GTSはSAPが掲げているenterprise SOA戦略に基づくサービス・ベース・アプローチのコンセプトをもとに開発されており、企業の既存IT環境に適合するとともに基盤システムやアプリケーションとシームレスなデータ連携を実現する。
また、SAP GTSは、さまざまなコンプライアンス課題を解決するソリューション群「SAP Solutions for GRC(ガバナンス、リスク、コンプライアンス)」の構成要素のひとつ。SAP Solutions for GRCは、システム上のSoD(職務分掌)強化を支援する「Virsa Compliance Calibrator for SAP」を始めとするIT統制の基盤機能と、SAP GTSを始めとするコンプライアンスとの関連の深い業務アプリケーションから構成される。
SAPジャパンでは、GTS担当のコンサルタントを配備し、顧客の導入に対して迅速にサポート。この製品の導入は、mySAP ERP(SAP R/3 4.0B以降を含む)を主とする基幹システム環境であれば6ヶ月から8ヶ月の短期間でシステム構築ができる。
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