日本TI、セキュリティと音声品質を強化。IP電話システム向けチップ・ソリューションを発売

　「TNETV1051」は、システム・オン・チップ（SoC）とIP電話ソフトウェアを組み合わせ、企業ユーザーを対象に、セキュリティ機能と音声品質を強化した。このソリューションは機器の仕様に柔軟に対応できるDSPプラットフォーム上で設計されている。機器メーカーはこれにより、IP電話製品の開発コストの削減や市場投入時間の短縮が可能となる。

　日本TIの「TNETV1051」ソリューションは、150MHz（メガヘルツ）動作DSP、300MHz動作RISCプロセッサ、および高品質な音声通話やセキュリティ機能等を追加できる各種ソフトウェア・アプリケーションで構成されている。企業向けIP電話市場の拡大に伴い、関連する電話・通信機器にも、より堅牢な機能を求める傾向が高まっている。こうした市場に向けてTIの柔軟性に富むDSPプラットフォームを活用することで、IP電話上でこれまで不可能だった各種アプリケーションが実現するという。

　例えば、「TNETV1051」ソリューションでは、1つのIP電話上で、4ウェイのワイドバンド電話会議機能をはじめ、複数のワイドバンド・コーデック（音声用の帯域幅を拡大することで、音声の明瞭さや自然さを大幅に高める機能）をサポートする。これによって、室内でじかに相手と話すような自然な会話のやりとりをIP電話上でも体験できるようになるという。