- 2025/04/25 掲載
アイシン、今期の関税による減益影響200億円と試算 米国輸入分
[名古屋 25日 ロイター] - アイシンは25日、2026年3月期の連結営業利益(国際会計基準)は前年比1.0%増の2050億円となる見通しと発表した。このうち、トランプ米大統領による関税政策の影響については、暫定的に200億円の減益要因と見積もった。
影響額は現在、同社が米国で輸入していて関税の支払いがすでに始まっているものを反映しており、関税による米国の自動車市場への影響は現時点では織り込んでいない。ただ今後、市場動向を注視しながら見直していくという。
IBESがまとめたアナリスト15人のコンセンサス予想では、26年3月期通期の連結営業利益の平均値は2538億円。
伊藤慎太郎副社長は決算会見で、関税の影響は「正直に言って、どうなるのかはまだわかっていない」と述べた上で、200億円の算出に「計算の根拠はある」と説明。「条件がいろいろ変わっても、米国市場自体が落ちるとはまだ思っていないが、関税は現にかかっている」とし、「いったん仮置きをした」と話した。
同社は現在、自社製品にどのくらい関税がかかるかを算定中だが、今回の影響額には、関税コスト分を「価格に転嫁させていただくタイミングのずれも考慮し、一定のリスクを踏まえて織り込んでいる」という。
自助努力による吸収や顧客の自動車メーカーへの価格転嫁に加え、仕入先が負担する関税も今後ヒアリングしていく方針で、第1・四半期(4━6月期)には「いろいろ見えてくるかもしれない」とも語った。
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