- 2006/09/04 掲載
フジテレビとNTT、オランダで無線伝送実験を共同実施
【IT基盤】非圧縮による無遅延のHD多重無線伝送の実現に向けて
従来の技術では、HD信号を無線伝送する際に一定の遅延時間が発生していたが、昨年来フジテレビとNTTは、HD信号を遅延なく、かつ複数回線を同時に無線伝送可能であることを、お台場およびInter BEEでの公開実験で実証して来た。
今回の実験では、NTTが研究を進めている120ギガヘルツ帯ミリ波無線技術と、フジテレビのHD番組制作技術を持ち寄り、超高速リモコンカメラヘッド「S-DASH」に搭載したHDカメラからの映像と、通常のHDカメラの映像を非圧縮IP多重して無線による伝送実験を行う。
この技術が実用化されると、無遅延のHD伝送ができるため、カメラケーブルを無線に置き換える事が可能になる。競技場の屋根の上やスキーのジャンプ台など、カメラマンが行くことができない場所からの撮影が可能になるほか、高速で移動するスポーツ選手をリモコンカメラで追随出来るようになり、主にスポーツ番組などで多彩な番組演出が可能になる。また、複数回線を同時に伝送できるため、屋外の撮影現場に設置した複数のカメラの映像をまとめてスタジオに伝送し、中継車なしで番組を制作することも可能となる。
今回の実験を通じて、放送コンテンツ制作現場での具体的な運用イメージをより連想し易くし、また非圧縮による無遅延の世界を体感して頂くことで、世界の放送関係者から、本技術に対する需要と有効性の評価を調査することを目的としている。
関連コンテンツ
PR
PR
PR