- 2006/07/26 掲載
アビームコンサルティング、内部統制構築のプロを育てる新サービスを開始
【法令順守】
具体的には、3日間コースの講習会を開催、参加者には、アビーム コンサルティングが開発した内部統制構築方法論のマニュアル類6冊と文書化テンプレート類(CD-ROM入り)を提供する。
講習会費は、出席者1人あたり30万円~45万円。アビーム コンサルティングでは、この講習会への出席者を1年間で1,000名以上になると見込んでいる。

このサービスは、企業がある程度のスキルを有する要員を揃えれば、外部コンサルタントに依頼しなくても内部統制構築を行えるように、内部統制構築にかかわるマニュアル類や成果物テンプレート、文書サンプルなどを、3日間の実践的な講習会を通して提供するものである。
顧客の要望によって、別途、個別のコンサルテーションや内部統制構築・運用支援ツール(顧客選定のパッケージソフトウェアにアビームコンサルティングのテンプレートを搭載)も提供する。
日本版SOX法の対象企業は、上場企業3,800社とその連結子会社5万社および業務委託先(アウトソーサー)となる。さらに、資本金5億円以上または負債総額200億円以上の大会社は日本版SOX法だけでなく、今年5月から施行された会社法でも、内部統制の構築・整備が義務付けられている。
一方、日本では公認会計士が15,000人程度と米国の15分の1以下しかおらず、昨今の企業の不祥事に対応した財務諸表監査の強化や四半期決算への備えなどで、内部統制構築の支援にまでは十分に手が回らなくなっている。しかも、法規制によって関与先へのコンサルティング実施については制約がある。すでに、アビーム コンサルティングを含むコンサルティング各社や監査法人においては、依頼された内部統制構築支援を断らざるをえないケースが出始めている。
マニュアル社会の米国でさえ2~3年を要した文書化作業を、このように需要と供給とが極端にアンバランスな環境下で行わざるをえないことから、日本では期限に間に合わない企業が多く出る可能性がある。また文書化の量は、企業規模ではなく業務の種類や複雑性に比例することから、特に中小企業にとって負担の重い作業となる。
このような状況下、アビーム コンサルティングでは、1社あたり数億円~数十億円といわれる内部統制構築コストを抑制し、企業自らがプロジェクトを実施できるよう、米国SOX法や日本版SOX法対応を含む内部統制構築支援で培ってきたノウハウを、これまでもセミナー等で公開してきた。しかし、限られた時間でのノウハウ伝授だけでは広汎な知識・経験を要する内部統制構築プロジェクトの遂行は難しいため、内部統制構築方法論のマニュアル類やプロジェクトで作成すべき文書テンプレート類を整理し、企業自らがプロジェクトを実施するための手引きとなるソリューションパックとして提供することにしたという。
このサービスを担当するアビーム コンサルティング プリンシパル 永井孝一郎氏は、次のように述べている。
「当社では今年1月にはすでに方法論を構築しており、今春に金融庁から発表される見通しであった内部統制構築に関する実務指針の要件に対応させたうえで、4月から当サービスの提供を開始する予定でした。しかし、実務指針が公開されず、待たざるを得ない状態が続く一方で、顧客企業からの強い要望が相次いだため、今回の『ABeam ICMS Solution Pack』の提供開始を決定いたしました。これは、当社の米国・日本でのSOX法対応ノウハウを凝縮したものであり、内部統制の構築を急がなければならない企業の皆様のお役に立つものと確信しております」
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