- 2006/07/12 掲載
SPSS、統合型マイニングプラットフォームの最新版を出荷開始
【業務効率】SPSS、生産性、パフォーマンス向上を実現した「Clementine10」
「Clementine10」は、異常値検出アルゴリズムのなどによる高い生産性、マルチコアCPUへの対応によるパフォーマンスの向上を図ったことに加え、EFM(Enterprise Feedback Management)に対応した統合パッケージ「Dimensions」のデータが活用できる統合機能が強化されている。さらに、日本版SOX法で関心が高まっている内部統制の支援機能を持つ「SPSS Predictive Enterprise Services」との統合が可能であり、また、OSにはRed HatのLinux対応版が加わり、オープン環境での運用範囲を広げるなどユーザーニーズに幅広く応える機能が数多く追加、強化されているという。
「Clementine10」に新たに加わった2種類の分析機能(アルゴリズム)により、主にCRMや金融機関や行政機関における不正検知の分野でデータマイニングを行う際の実用性が向上している。「Clementine」は、先進のGUIによる直感的な操作を可能にしており、データマイニングや分析に関する専門的な知識がなくても、短期間のトレーニングで活用できることを最大の特徴としているが、データそのものが信頼性の低い場合には、分析結果にも影響が出る可能性がある。異常値検出アルゴリズムは発生する異常値を分析前に検出することができるので、分析のアウトプットを高めることができる。
また、特定の分析において、結果に大きな影響を及ぼすフィールドと影響度が小さいフィールドを自動的に特定するフィールド選択機能を活用すれば、顧客に関する知見を向上させたり、データ用件をより簡略化できる。これ以外にも分析前に時系列分析用にデータを準備しておくことができる時系列グラフノードとあわせ、CRMやマーケティング、不正検知や行政の歳入保証といった分野で高い生産性を実現し、より簡単に効率的に分析作業が行えるようになった。
また、データマイニングや分析を行なう上で重要な要素にパフォーマンスがある。一般にユーザーは、分析結果が画面に表示される前から分析結果に関して予想したり、別の分析方法、あるいは別の分析作業を段取りしており、それらに分析に要する時間、待ち時間が影響するためである。そこで、「Clementine10」では、複数のCPUやマルチコアCPUを搭載したマシンでは、複数のデータの前処理やモデル構築の並行処理をサポートすることで大幅なパフォーマンスの向上を図る。これによりユーザーは、分析に関して思考したことを「Clementine10」上で、待ち時間に妨げられることなく、円滑に操作することができる。
このほか各種の統合機能が追加されている。まず、「Dimensions」によって集められたデータにダイレクトにアクセスできるようになった。「Dimensions」は、電話や紙でのアンケートだけでなく、Webサイトやコールセンターなど多様なメディアから分析用のデータを収集するものであり、収集するだけにとどまっていたデータを分析、活用することができる。
統合機能の強化点として、「SPSS Predictive Enterprise Services」との統合機能があげられる。「SPSS Predictive Enterprise Services」は、分析フローとアウトプットなど分析業務全般を管理するものであり、分析モデルの自動更新のほか、分析プロセスにアクセスしたユーザー、時刻、エラーの有無などをログで記録する。このため、「Clementine10」と「SPSS Predictive Enterprise Services」を統合することにより、分析プロセスも内部統制の対象にすることができる。
関連コンテンツ
PR
PR
PR