- 2006/05/25 掲載
デジタルTVの低価格化が加速、ゼンテック シェア重視の低価格戦略
ゼンテック・テクノロジー・ジャパンは、デジタルTVを含むデジタル家電関連機器のOEM/ODMでは世界有数の拠点である台湾において、現地の最有力企業Inventec GroupのInventec Multimedia & Telecom Corporationと、商品開発、販売、サポートおよび生産を含む総合的戦略パートナー契約を正式調印した。
ゼンテックは、デジタルTV普及の初期段階においてはシェア拡大のための「陣取り」を最重要の戦略課題にしている。台湾にはデジタル情報家電OEM/ODM企業が集まり、これらの企業は、台湾内のみならず中国・東南アジアでの展開も含め、デジタルTVなどのOEM/ODM生産で高いシェアを持っていることから、ゼンテックの「市場囲い込み」において台湾市場の戦略的重要性は極めて高いと考えているという。今回の戦略的パートナー契約によって、ゼンテックはImportekを通して台湾のデジタルTVメーカー、半導体メーカー、携帯機器メーカーなどに対し、ゼンテックのデジタルTV技術(ソフトウェア製品、モジュール製品を含む)を提供し、台湾市場攻略を一段と推進していく。
ゼンテックは、既にImpotekと共同で、北米向けHDTVモジュールや日本市場向けHDTVモジュールの開発を推進しているが、今回の契約は生産、販売、サポートを含む総合的パートナーとしての位置付けを強めるものである。
日本の地上デジタル放送は今年度中に急速にカバー地域が拡がり、2011年7月のアナログ停波に向けて、デジタルTV市場の急拡大が予想されている。こうした需要拡大に対して低価格化などを目的に、昨年来台湾の数多くのOEM/ODMメーカーが日本市場参入を目指した対応を模索している。日本市場のデジタルTVの標準規格であるARIB規格は他の北米やヨーロッパの規格に比し複雑・高度な規格であるばかりではなく、技術的な難易度も高く、また製品化には多大のノウハウを必要とする。海外のデジタルTVメーカーを始め、デジタルTV受信機能を持った複合機能製品などのメーカにとって、ARIB規格のデジタルTV受信ソリューションの入手は大きな参入障壁となっていたが、ゼンテックのソリューションはこれらのセットメーカーに課題解決の最適な回答を提供するものである。
今回の両社の提携により、台湾のデジタルTVセットメーカーに対し、品質テストも含む総合的なARIB規格デジタルTV受信ソリューションの提供が可能になった。Importekは台湾市場でゼンテック・IMTソリューションの積極的販売活動を展開しており、既に数社と契約交渉を進めているという。
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