- 2006/05/19 掲載
セイコーインスツルメンツ、機械式腕時計復活にあわせて職人の育成強化
セイコーインスツルメンツは、機械式腕時計の開発、設計、製造、修理などに携わるSIIグループ会社および協力会社社員の育成を目的とした「時計研修センター」を設立し、運営を開始したと発表した。
1960年代まで機械式腕時計は隆盛を極めていたが、1970年代に入りクオーツ時計が主流になるとSIIの国内拠点で機械式腕時計に携わる社員は減っていったという。1980年代から1990年代にかけて、市場で再び機械式腕時計に価値を認める層が増え、国産機械式腕時計の復活を求める声が大きくなってきた。こういったニーズに応えるため、1990年代後半に機械式腕時計の国内での生産を本格的に再開したという。
2004年9月には、SIIの全額出資子会社で腕時計の製造を行っている盛岡セイコー工業に機械式腕時計の生産を一貫して行う雫石高級時計工房を新設し、時計生産の傍ら、部品の製造や組み立ての技術・技能の伝承に取り組んでいる。
しかし、開発、設計を含めた技術者や技能者の教育については、必ずしも体系的なシステムとなっていなかったことから、今回の「時計研修センター」の設立に至ったという。
「時計研修センター」では、機械式腕時計について高い専門知識・技能をもった社員等が講師となり、主に機械式腕時計の開発、設計、製造、修理などに携わるSIIグループおよび協力会社の社員に対して教育・技術指導を行っていく。機械式を初めとする腕時計に関する知識、理論、技術、技能を体系的に教育することで、高級機械式腕時計を初めとする腕時計の品質を支える技術者・技能者の養成を行いSIIの機械式腕時計の技術力の継承と進化を図っていくという。
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