- 2006/05/11 掲載
アッカ、WiMAXの実証実験をフュージョンと実施
アッカは、現在、総務省にて検討が進められている次世代無線アクセス技術における2.5GHz帯の有力候補であるWiMAXでの周波数獲得を目指しており、WiMAXの技術実験の準備を進めている。実験ではWiMAXの無線技術としての基本特性の確認を行うとともに、アプリケーション検証実験を行う予定で、そのひとつとして実施するVoIPアプリケーションの実験については、同分野において技術及びビジネスノウハウのあるフュージョンの協力を得て実施することを決定したという。
実験は6~8月までスループット、カバレッジ、ハンドオーバーなど無線特性の確認を中心として行い、その後、VoIPやビデオストリーミングなどアプリケーションの検証を進めていく。フュージョンとのVoIP実証実験においては、WiMAX上でVoIP電話を利用した場合の遅延、スループットなどの音声品質や移動したときの接続性など、WiMAX上でのVoIP電話サービスの実現可能性を技術面から検証する予定である。固定電話では広く利用されているVoIP電話サービスが、WiMAXという無線ブロードバンドアクセス技術上でシームレスに利用できれば、音声のFMC化(固定と無線の融合)に新たな拡がりが期待できる。
アッカは今回のWiMAXの実証実験においてVNO(注2)を前提としたオープンな環境を用意し、多くのパートナに参加を募り、各種のアプリケーション検証実験を積極的に進めていくという。パートナとしてはコンテンツ・放送業界、エンタテインメント端末業界、ISP、その他ITソリューション業界の企業などを想定。幅広い企業との実験を通じてWiMAXの利用シーンの具体化やその可能性の検証を進めていくだという。
(注1)モバイルWiMAX:モバイルWiMAXは、次世代高速無線通信アクセスとして期待されている技術であり、IEEE802.16eとして規格化されている。既存の無線技術である3Gや3.5Gに比べてコスト優位性が高く、現在、総務省が検討している次世代無線アクセス技術において2.5GHz帯の周波数割当ての有力な候補となっている。
(注2)VNO:Virtual Network Operatorの略で他社の通信インフラを借り受けて通信サービスを提供する事業者のことを指す。
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