- 2006/02/13 掲載
松下と野村総研、オフィス向け統合情報セキュリティ提供で協業
日本企業においては、個人情報保護法の施行にともない、機密情報管理やセキュリティ対策の一層の強化が必要になっている。さらに、米国SOX法の流れに沿った法規制も検討され、内部統制強化を義務付ける動きが加速しつつある。これに対応するため、各企業では、様々な情報セキュリティ対応ソフトが導入されつつあるが、一方でそれぞれ個別に管理・運用を行う必要があるなど統合的な管理ができないという課題も出てきている。
この課題を解決するため、監視カメラシステムや入退室管理システムを中心とした物理・映像系セキュリティシステムで実績のある松下電器と、情報セキュリティのリスクマネジメントソリューションの提供で実績のあるNRIは、共同で、オフィス向け統合情報セキュリティソリューションを提供することを発表した。
システム開発に関しては、NRIとそのグループ会社であるNRIデータサービス株式会社、NRIセキュアテクノロジーズ株式会社が共同で開発・商品化しているIT基盤ソリューション「GranArch」※1のセキュリティリスクマネジメント・ソリューションをベースとしている。
具体的には、(1)情報セキュリティソフトや物理・映像系セキュリティシステムなど、様々なセキュリティシステムで個別に設定していたセキュリティポリシーを統合的に設定・管理可能とする「ポリシーナビ機能」、(2)複数のセキュリティツールから出されるログを一元管理する「統合ログ機能」、などを提供するという。
これらにより、セキュリティ管理の効率化や、セキュリティ事故発生時の迅速な要因分析、影響度の把握が可能になり、再発防止策の策定も容易になる。

松下電器とNRIでは、統合セキュリティソリューションの第一弾として、PCセキュリティソリューションを2006年4月に発売する予定である。これは、上記機能に加え、(1)オフィス内のPCのセキュリティレベルを診断し、セキュリティ上脆弱なPCの把握や社内ネットワークへの接続拒否をする機能、(2)PC操作ログの取得機能、(3)PC内のソフトウェアを含めた資産管理機能、などにより、オフィス内のPCのセキュリティレベルを統合管理することができるものである。
さらに、今後、NRIの「GranArch」が提供する様々な情報セキュリティソフト、および、松下電器が提唱する統合ネットワークプラットフォーム「Sinapse-Net(シナプスネット)」※2に対応するソリューションを開発していくことで、情報セキュリティと物理・映像系セキュリティとの連動強化・充実を図り、企業のトータルセキュリティ対策に、より効果を発揮するソリューションを提供していく。
※1 NRIグループのIT基盤ソリューションの総称。NRIグループがこれまで培ってきた基盤ソリューションの集大成で、80を超えるソリューションによって構成されます。現在、これらのソリューションを組み合わせ、お客様の関心の高いITテーマ「レガシーメインフレームマイグレーション」「個人情報漏洩対策」などを切り口としたサービステーマを併せて提供。企業の競争力を強化するIT基盤の構築をサポートしています。
※2 Symphonic IP Network Architecture for People's Safety & Ecologyの略。ネットワーク上のコンポーネントがつながり、多様に連携するための情報のやり取りを共通化させるプラットフォーム。概念的に、神経細胞間の情報交換の接合部(Synapse結合)に似ていることにちなんで命名され、ユーザーニーズにマッチしながら進化・発展し続けるという意味も込められています。
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