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  • 2020/06/10 掲載
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AI(人工知能)のビジネス適用が本格化している。PoC(実証実験)段階を経て、「業務効率化」「新規ビジネスの創造」に取り組む企業も増えており、AI活用の「第2章」が始まっている。しかし一方で、より深い実務適用には二の足を踏むケースも散見され、コストが合わず失敗したというプロジェクトも聞こえてくる。こうした失敗はなぜ起きるのか。AI活用の「第2章」のために組織はどうあるべきなのか。日本アイ・ビー・エムでIBM Data and AI テクニカルセールス部長を務める田中 孝氏に話を聞いた。

AI活用は「本格化」のフェーズへ

 AI活用を可能にするテクノロジーは急速に進化している。これまで不可能だった自然言語処理や画像認識に必要な非構造化データ処理は、高速かつ低価格で実行できるようになった。「AIはコモディティ化した」と主張する人も少なくない。

 日本アイ・ビー・エムでIBMクラウド事業本部 IBM Data and AI テクニカルセールス部長を務める田中 孝氏は「AIが幅広く利用されるようになった背景は、1つは技術的進化と、もう1つは社会的課題の解決ツールとして期待されている部分が大きい」と指摘する。


 日本が抱える高齢化社会や労働力人口の減少といった課題に対してAIは、業務の効率化やコスト最適化、顧客満足度向上、サービスレベルの向上を実現するテクノロジーとして期待されているのだ。

 国内企業でも、さまざまなビジネス領域にAIを活用する動きが広がっている。そうした企業の多くは、チャットボットによる照会応答など、限定的な用途からAI活用を「スモールスタート」させて、インパクトを計りながら適用範囲を広げている。

 しかし、AIを高度に業務活用するのは簡単ではなく、二の足を踏む企業も少なくない。AI活用の「第2章」とも言えるこの荒波を、企業はどう乗りこなしていけばよいのか。よくあるAI活用の失敗プロジェクトを紐解くと、重要なポイントが浮かび上がってくると田中氏は説く。

この記事の続き >>
・最も重要な「AIエンジンの精度」がおろそかになっていないか?
・成功の可否はデータの“質”と“量”が左右する
・JR東日本はいかにして顧客からの問い合わせ時間を30%削減したか?

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