大規模プロジェクトの8割は“失敗”、3つの「負けパターン」を攻略するには？
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企業にクラウドのメリット・デメリットが浸透し、DXの流れも相まって、多くの企業が基幹システムの導入・移行に取り組むようになっている。一方、プロジェクト推進においては、ステークホルダーの多さ、関係するユーザー部門の多さなどから失敗するケースがあり、改めて「プロジェクトマネジメント」の重要性が指摘される。そこで、失敗するプロジェクトを「3つの負けパターン」に分類、「プロジェクトを失敗させないポイント」について、プロジェクトマネジメントの観点から解説する。
（Photo/Shutterstock.com）
大規模プロジェクトの85.9％が「工期が想定通りに進まない」
大規模プロジェクトとなる基幹システムの導入・移行は難易度が高く、「予定どおり完了」したプロジェクトの割合は、規模が大きくなるほど下がる傾向がある。一般社団法人 日本情報システム・ユーザー協会（JUAS）が実施した「企業IT動向調査報告書 2023」によると、500人月以上の大規模プロジェクトにおいて、予定通りの工期を遵守したプロジェクトの割合は14.1％（2022年度）と、実に85.9％のプロジェクトが当初の想定通りに進まなかったことが明らかとなった。
大規模プロジェクトの85.9％が「工期が想定通りに進まない」
難易度の高い基幹システム導入・移行プロジェクトでは次のような課題がある。
こうした課題を解決し、プロジェクトを成功に導くために「プロジェクトマネジメント」の重要性が改めて認識されている。すなわち、プロジェクトを失敗させないためには、問題を想定し、事前に対策を立てることが必要になる。
（出典：日本情報システム・ユーザー協会（JUAS）「企業IT動向調査報告書 2023」）
難易度の高い基幹システム導入・移行プロジェクトでは次のような課題がある。
- ステークホルダーが多く、プロジェクトの目的が十分に共有されないため、ステークホルダーの要求をそのまま鵜呑みにした結果、不要な機能を優先的に対応してしまう。
- 多数のユーザー部門が存在し、それぞれから頻繁に仕様変更の要望が上がってくる。かつ、これらが逐次、関係部門に共有されないため、ある変更について関係部門と認識のずれができ、フェーズ後半で致命的にスケジュールに影響を及ぼす事態が生じる。
- 経営層からの注目が高まり、定期報告や要望への対応が必要だが、プロジェクトマネージャーやメンバーの作業負荷が高まった結果、報告のための事前の情報収集、説明ができない。
こうした課題を解決し、プロジェクトを成功に導くために「プロジェクトマネジメント」の重要性が改めて認識されている。すなわち、プロジェクトを失敗させないためには、問題を想定し、事前に対策を立てることが必要になる。
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・プロジェクトマネジメントの全体像とは？
・プロジェクトマネジメント「10の領域」
・「5のプロセス」ごとに行うプロジェクトマネジメントの要諦
・大規模プロジェクト、3つの「負けパターン」とその攻略法
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