- 2021/04/08 掲載
ローム、150V GaN HEMTにおいて8V高ゲート耐圧技術を開発
GaNデバイスは、シリコンデバイスと比較して低いオン抵抗値と高速スイッチング性能に優れていることから、基地局やデータセンターなど各種スイッチング電源の低消費電力化や小型化に貢献するデバイスとして活用が期待されています。しかしながら、ゲート・ソース定格電圧が低く、スイッチング時に定格を超えるオーバーシュート電圧が発生することがあり、デバイスの信頼性に大きな課題がありました。
こうした中、今回ロームは、独自の構造によりゲート・ソース定格電圧を一般的な6Vから8Vまで高めることに成功。これにより高効率を求めるGaNデバイス採用電源回路の設計マージン向上および高信頼化が可能になります。また、低寄生インダクタンスでデバイスの性能を引き出しつつ、基板実装しやすく放熱性にも優れる専用パッケージも合わせて開発しており、既存シリコンデバイスからの置き換えや実装工程でのハンドリングを容易にします。
ロームは、今後、本技術を用いたGaNデバイスの開発を加速し、2021年9月の製品サンプル出荷を予定しています。
◇製品画像は添付の関連資料を参照
<背景> 近年、IoT機器の増加で需要が拡大しているサーバーシステムなどにおいて、電力変換効率の向上や装置の小型化が重要な社会的課題のひとつとなっており、パワーデバイスにさらなる進化が求められています。
ロームは、業界をリードするSiCデバイスや特長ある各種シリコンデバイスの開発・量産を進めるとともに、中耐圧領域での高周波動作に優れるGaNデバイスの開発も行ってきました。今回、既存GaNデバイスの長年の課題であったゲート・ソース定格電圧を高める技術を開発したことで、各種アプリケーションに対して、より幅広いパワーソリューションの提案が可能となります。
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