- 2021/03/19 掲載
富士フイルム、バイオ医薬品の大型製造拠点の建設地を決定
富士フイルムは、本拠点をバイオ医薬品CDMO(※1)の中核会社であるFUJIFILM Diosynth Biotechnologies(以下、FDB)の米国ノースカロライナ拠点の第2サイトとして2025年春に稼働させる予定です。
富士フイルムは、FDBの米国(ノースカロライナ州・テキサス州)、英国(ビリンガム市)、デンマーク(ヒルロッド市)の拠点に、バイオ医薬品の生産能力増強や高効率・高生産性技術の開発への投資を積極的に行い、バイオ医薬品の開発・製造受託事業を拡大しています。このような中、原薬の大量製造、拠点内で原薬製造から製剤化・包装まで一貫して受託できる「ワンサイト・ワンストップ」の体制構築に向けて、2020年6月にデンマーク拠点に約1,000億円の設備投資を決定。2023年稼働(※2)を目指して、原薬製造設備の増設や製剤製造ラインの新設などを進めています。
そして本年1月に投資を発表した、バイオ医薬品の大型製造拠点の建設地を、このたびFDBのノースカロライナ拠点の近郊であるホーリースプリングス市に決定しました。本拠点は、約61万平方メートルの敷地に、2万リットル動物細胞培養タンクを8基導入。同培養タンクの容量は計16万リットルとなり、北米におけるバイオCDMO製造拠点としては最大(※3)です。
また本拠点は、2万リットル動物細胞培養タンク24基を追加で導入できる拡張性も整備。大型の製剤製造ラインや多様な製品形態に対応する包装ラインも設置します。
さらに、太陽光発電による電力など再生可能エネルギーの利用をはじめ、環境プログラムの推進が活発に行われているノースカロライナ州の利点を生かし、地元政府・企業との連携による環境負荷低減の仕組みを積極的に取り入れていきます。特にエネルギー分野では、インフラ企業とも協力し、新拠点での使用電力のすべてを再生可能エネルギー(※4)由来の電力で賄うことを目指します。
富士フイルムは、高品質な医薬品の安定供給を通じて顧客の新薬創出をサポートし、アンメットメディカルニーズへの対応など社会課題の解決、さらにはヘルスケア産業のさらなる発展に貢献していきます。
※1 Contract Development & Manufacturing Organizationの略。薬剤開発初期の細胞株開発から生産プロセス開発、安定性試験、治験薬の開発・製造、市販薬の製造までの幅広いサービスを製薬企業などに提供する。
※2 増強している包装ラインは、2022年春に稼働予定。
※3 2021年3月19日現在。当社調べ。
※4 太陽光、風力、水力、バイオマス、地熱など、一度使用しても比較的短期間に再生が可能なエネルギー。石油・石炭などの化石燃料は限りがあるエネルギー資源であるのに対し、永続的に利用でき、資源が枯渇しないエネルギーといわれる。
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