- 2020/12/12 掲載
出社制限、忘年会禁止=年末年始は休暇分散も―コロナ感染急拡大で企業対応
新型コロナウイルス流行の第3波で感染者数が急拡大する中、企業は再び感染防止対策の徹底に取り組み始めた。改めて職場への出社を制限したり、忘年会や新年会を原則禁止したりする動きに加え、年末年始の休暇分散も呼び掛けている。ただ、必要な対策は既に講じているという企業が多く、戸惑いもあるようだ。
政府が「この3週間が勝負だ」(西村康稔経済再生担当相)と訴えたのに呼応する形で、海運大手の商船三井は従業員の出社率を5割から3割に下げた。SMBC日興証券は従業員に忘年会の中止を指示。インターネット証券大手auカブコム証券(東京)は忘年会、新年会を含め、社内懇親会を原則禁止とした。
日本生産性本部の調査によると、在宅勤務などテレワークの実施率は、政府が緊急事態宣言を発令していた5月の3割強から解除後の7月には2割強へ低下。10月時点では2割弱まで下がった。ただ出社制限を緩和した企業も、感染急拡大で再び出社率を抑制し始めている。
もっとも、解除後も厳しい出社制限を続けていた企業も多く、これ以上の対策強化は「緊急事態宣言が出ないと難しい」(機械メーカー)との声が上がる。
年末年始の休暇では、休暇を取る人が同時期に集中しないよう、多くの企業が休暇の分散を呼び掛ける。東芝が最大18連休、日立製作所は最大17連休も可能な日程で有給休暇の取得を推奨。小売業では、食品スーパーのサミット(東京)やいなげやなどが年明けの休業を延長する。
【時事通信社】 〔写真説明〕テレワークの実施で閑散としたオフィス=11日午後、東京都千代田区(NTTコミュニケーションズ提供)
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