- 2020/11/23 掲載
G20、コロナワクチン公平分配=経済回復へ全ての手段―首脳宣言採択
日米中など20カ国・地域(G20)は23日未明、テレビ会議形式で開いた首脳会議(サミット)を終え、首脳宣言を採択して閉幕した。宣言は、新型コロナウイルスのワクチンや治療薬の安価で公平な分配を確約。雇用・所得を守り世界経済の回復を支援するため「全ての利用可能な政策手段を引き続き用いる」ことを確認した。
また、首脳宣言は東京五輪・パラリンピックについて、「新型コロナに打ち勝つ世界の結束の証し」として開催する日本の決意を称賛した。
議長国はサウジアラビアが務め、トランプ米大統領、中国の習近平国家主席、日本からは菅義偉首相が出席した。
G20首脳は「多国間協力がこれまでになく必要との信念の下に結束」することで合意。保護主義的な動きをけん制し、国際協調の重要性を強調した。その上で、「多角的貿易体制を支持することは、かつてなく重要」と明記した。
ワクチンは先進国や新興国だけでなく、財務基盤や医療体制が弱い開発途上国に行き渡らせ、感染の再拡大を抑制する必要がある。首脳宣言は「途上国の持続可能な保健財源の重要性」を確認。初日の21日の討議で菅首相が訴えた、途上国が少ない費用負担でワクチンを入手できるよう、国際機関が特許権を一元管理する「特許権プール」の創設については「完全に支持」すると表明した。
【時事通信社】 〔写真説明〕テレビ会議形式で開かれた20カ国・地域(G20)首脳会議に出席した菅義偉首相=22日夜、首相官邸(内閣広報室提供)
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