- 2020/11/21 掲載
コロナ禍でリストラ加速=人員・店舗を縮小―旅行大手
新型コロナウイルスの感染拡大が旅行大手各社にリストラを迫っている。JTBは国内外で6500人もの人員減に踏み切る。近畿日本ツーリストを傘下に持つKNT―CTホールディングスも2024年度までに従業員の3分の1を削減する。旅行需要の低迷に加え、コロナで客の「店舗離れ」が加速。事業モデルの転換を余儀なくされている。
「人材はわが社の資産。断腸の思いだ」。JTBの山北栄二郎社長は人員削減に悔しさをにじませた。
コロナで旅行各社の業績は壊滅的な打撃を受けた。JTBの9月中間連結決算では、売上高が前年同期比で8割超減少した。KNTは9割超も減った。売上高の大半が失われ、単なる経費削減では生き残るのが難しいほど、事業環境は急激に悪化している。
旅行予約サイトの台頭も追い打ちを掛けている。KNTはコロナを機に旅行予約のオンライン化が加速し、コロナ後も来店利用は減り続けると判断。個人向け店舗の3分の2を閉める決断をした。
JTBは国内店舗を25%減らす一方、人材開発など法人向け事業を旅行に並ぶ収益の柱に育てる。エイチ・アイ・エス(HIS)も飲食店など新規事業の強化を急いでいる。
【時事通信社】
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