- 2020/11/11 掲載
中国新規融資、10月は大幅減少 社会融資総量は伸び加速
9月は1兆9000億元、前年同月は6613億元だった。
過去1年で最低の水準だったが、季節要因が大きいとみられている。
銀行融資は、年間枠の大半がなくなるため年終盤になると低迷する傾向がある。ただ中国人民銀行(中央銀行)の易綱総裁は、2020年全体では新規融資は20兆元付近で過去最高になる見通しを示している。
住宅ローンを中心とする個人向け融資は9月の9607億元から4331億元に減少。企業向けも9458億元から2335億元に縮小した。
経済指標の改善と最近の人民銀行当局者発言を受け、市場では人民銀行が非常時の支援措置縮小を用意しているとの観測が広がっている。ただアナリストの間では、世界的な感染症の世界的流行と需要の不透明感が続く限り、拙速な動きはないとの見方がある。
10月のマネーサプライM2の前年比伸び率は10.5%。予想と9月の10.9%を下回った。
人民元建て融資残高は前年比12.9%増で9月の13.0%増をやや下回った。予想も13.0%増だった。
10月末時点の社会融資総量残高は前年同月比13.7%増の281兆2800億元(42兆5800億ドル)。9月の13.5%増から伸びが加速した。
10月の社会融資総量は1兆4200億元で9月の3兆4800億元から減少した。アナリスト予想は1兆4000億元。
社会融資総量には通常の銀行融資以外の新規株式公開、信託会社の融資、債券発行などが含まれる。10月の減少は国債発行の減少が要因。地方政府はすでに年間の債券発行枠をほとんで消化している。
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