- 2020/10/23 掲載
東京製鉄が今期営業益予想を下方修正、下期は販売価格上昇に注力
売上高見通しの1340億円(同25.5%減)は据え置く。下半期は計画通りの推移を見込むものの、上半期で鋼材価格の低下に加えメタルスプレッドの悪化に伴うマージン下落により計画に比べ落ち込んだことが理由。下半期については、販売価格の上昇に注力していくという。
上半期(4─9月)は、売上高673億5800万円(前年同期比29.8%減)、営業利益が32億6400万円(同57.8%減)と大幅な減収減益を余儀なくされた。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、ユーザーの建設業界で工事着工の遅れが影響するなど鋼材需要が低迷。さらに、販売価格から原料のスクラップ価格を引いたメタルスプレッドがトンあたり5100円低下したことが響き、電極、電気代などのコスト削減効果で吸収し切れなかった。
下半期について、会見で取締役総務部長の奈良暢明氏は「メタルスプレッドがトンあたり1900円下落するなどマージン率は悪化するものの、販売価格の上昇に注力する。コスト削減効果も期待できそうだ」と述べた。一方、輸出に関しては「一時期、前年比を上回る地域は中国だけだったが、アジアや欧州でも上回るところが出てきた。輸出は国を選んで行いたい」(奈良氏)という。
(水野文也)
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