- 2020/10/22 掲載
景気改善かなり緩やかでも、金融システムに相応の頑健性=日銀
金融市場が動揺していた中での発表となった前回4月の「強いストレスを受けている」との表現は削除した。
日銀は、景気改善がかなり緩やかなものにとどまると想定しても、金融システムは「相応の頑健性を備えている」と指摘する一方、景気が長期にわたって停滞し、金融市場が大きく調整すれば金融機関の経営体力の低下で金融仲介機能の発揮が阻害され、実体経済にさらなる下押し圧力が掛かるリスクがあるとした。
日銀は今回のリポートで、上場企業2400社、中小企業73万社を対象に財務状況を分析。政府・日銀の企業金融支援策がなければ、4分の3の中小企業が経常赤字に陥っていたとの試算を示した。資金繰り支援策は金融機関の信用コスト率の抑制にもつながり、国内基準行の20年度の信用コスト率が支援策がなければ2.1%となっていたところ、支援策の効果で0.4%にとどまったと指摘した。
(和田崇彦 編集:田中志保)
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