• 2020/10/21 掲載

企業の資金繰り支援と市場安定へ努力継続=桜井日銀審議委員

ロイター

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[福井市/東京 21日 ロイター] - 日銀の桜井真審議委員は21日午前、福井県金融経済懇談会であいさつし、日銀が新型コロナウイルス感染症対策として打ち出している金融緩和強化措置を通じ、引き続き企業の資金繰り支援と金融市場の安定維持に努めていくと述べた。物価ついては、当面弱めの動きを続けるとの予想を示した。

桜井審議委員は、国内の経済活動は持ち直しつつあるものの、引き続き厳しい状況にあることには変わりない、と指摘。コロナ感染抑制と経済回復の両立に向けて金融面からの支援が必要との見方を示した。現在の枠組みのもとで大規模な金融緩和を続け、政府や主要各国中銀との協力体制も堅持するという。

新型コロナの感染拡大・収束の見通しは不確実性が極めて高く、「世界経済の一段の下振れ可能性を警戒する必要がある」とした。

今後の金融政策の方向性を考える上では、経済回復にどの程度の時間を要するかや、回復にかかる期間が想定以上に長期化した場合のリスクを考えておくことが重要だと述べた。現時点で金融機関は充分な自己資本を確保しており「金融システム不安の懸念が大きいわけではない」ものの、実体経済と金融システムの状況を点検しつつ、必要な対応を迅速に行えるよう準備が必要だとした。

先行き、物価上昇率がプラスに転じるためには、経済の回復が着実に進展し、需給ギャップがプラスに戻ること必要だとした。ただ、消費者に定着した根深いデフレマインドや、コロナ前までの数年間でみられた経済構造の変化の影響などもあり、コロナ感染症収束後に物価上昇率がプラスに戻っても、直ちに物価上昇が加速する状況へと進めるか判断は難しいという。

今後の世界経済は、一部地域の生産停止によるサプライチェーン全体の機能不全を避ける観点などから立地の再編に向けた動きが強まる可能性もあるが、コスト面を考慮すれば、グローバルなサプライチェーン自体が失われることは考えにくい、と指摘。「感染症収束が進むとともに、再び以前のグローバル化の趨勢に回帰していく」との見方を示した。

(杉山健太郎 編集:青山敦子)

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