- 2020/10/21 掲載
ファンド傘下に利点=「自社のために再投資」―サンデンRS社長
自動車部品メーカーのサンデンホールディングス(HD)子会社から投資ファンド傘下に移ったサンデン・リテールシステム(RS、東京)の森益哉社長が、インタビューに応じた。森氏は「自らの利益を(自社の成長のために)再投資できるようになった」と述べ、ファンド傘下の利点を強調。得意とする冷蔵技術を生かし、人手不足や「巣ごもり需要」で変革を迫られる物流市場の開拓を目指す考えを明らかにした。
サンデンRSは、昨年10月に国内投資ファンドのインテグラル(東京)がサンデンHDから買収。森氏ら経営陣は残り、ファンドの下で再スタートした。
森氏は親会社による株式売却の背景について、「(サンデンHDが手掛ける)自動車部品は巨額投資が必要で、二つの事業に成長投資していくのは不可能という判断があった」と説明。その後、新型コロナウイルス流行の影響でサンデンHDが私的整理手続きに入ったことから、「コロナ流行が半年前だったら(売却)交渉すらできなかった」と振り返った。
今後の事業戦略では、コンビニエンスストア向け冷凍・冷蔵商品棚で培った精密な温度管理技術を生かす考え。小口配送用の冷蔵コンテナや次世代倉庫の開発など、物流網全体での市場開拓を目指すほか、東南アジアへの展開も加速する。
【時事通信社】 〔写真説明〕インタビューに答えるサンデン・リテールシステムの森益哉社長=東京都千代田区
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