- 2020/10/02 掲載
市場はリスク回避で反応、トランプ米大統領がコロナ陽性
午後2時前にニュースが流れると、日経平均は下げ足を速め、一時2万3000円を割り込んだ。その後もマイナス圏で取引され、前営業日比155円22銭安の2万3029円90銭で終了した。
この日は東京証券取引所が前日の全面取引停止から復旧、日経平均は前日の米株高の流れを引き継いで小幅高で推移していた。
CLSA証券の釜井毅生エグゼキューション・サービス統括本部長は「(東証の取引停止が今日でなくて)良かった。これが今日起きていたら、あちこちから相当の批判が(東証に)来ていたのは間違いない」と話す。
S&P500先物も下落したほか、リスク選好時に上昇する代表的な通貨である豪ドルは対ドルで売られた。米原油先物と北海ブレント先物も値を下げた。
一方、債券は買われて米10年債利回りは低下した。
三井住友銀行の森谷亨チーフ・マーケット・エコノミストは「大統領選に向けて、不透明感がさらに増してきた。いったんマーケットはリスクオフになるだろう」と語る。
トランプ大統領は側近が新型コロナに感染。米国時間の2日未明、自身も検査を受けて陽性が確認されたことをツイッターで明らかにした。メラニア夫人も陽性だという。ただちに自主隔離に入るとしている。
トランプ氏は11月の大統領選に向け、民主党候補のバイデン前副大統領と最終盤の戦いを続けている。
定例会見の直前に一報に接した小池百合子都知事は、「(米大統領本選1カ月前に発生する)オクトーバーサプライズかと思いました」と述べ、影響は大きいとの見方を示した。
PR
PR
PR