- 2020/10/02 掲載
雇用指標軒並み悪化 完全失業率3.0%、求人倍率も14年1月以来の低水準
<失業者数、17年5月以来の高水準>
8月の完全失業者数は206万人。前年比で49万人増と7カ月連続で悪化した。前月比でも9万人増加し、2017年5月以来の水準となった。
就業者数は前年比で75万人減少の6676万人と5カ月連続のマイナス。業種別で製造業が52万人、宿泊・飲食業が28万人、卸売・小売業が16万人それぞれ減少した。コロナ禍で需要減が著しい業種が直撃を受けた格好だ。
一方、就業者数も前月比では11万人増加しており、総務省は「新たに労働市場に参入する動きも失業率を押し上げたのでは」(幹部)と分析している。
男女別での完全失業率は、男性が7月と同水準の3.0%であったのに対して、女性は2.9%と7月から0.2%ポイント悪化した。
年齢別完全失業率は、15-24歳が4.7%と最も高く、65歳以上が1.9%と最も低かった。前月との比較では、25-34歳の失業率が0.5%ポイント上昇している。
<求職期間長期化の可能性>
8月は、企業側の求人状況を示す月間求人数が前月比で0.9ポイント増えたのに対して、月間有効求職者数は4.7ポイントと大幅に増加した。一方、新規求職申込件数は前月比3.4ポイント減少しており、コロナ禍のなか、求職期間が長期化していると厚労省はみている。
完全失業率は、ロイターの事前予測調査で3.0%が予想されていた。有効求人倍率は、事前予測で1.05倍が見込まれていた。
*内容を追加しました。
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