- 2025/04/24 掲載
現代自、関税対策チーム設置 メキシコ生産の一部を米国へ移管
[ソウル 24日 ロイター] - 韓国の現代自動車は24日、米国の関税に対応するためのタスクフォースを設置したと発表した。スポーツ用多目的車(SUV)「ツーソン」の一部生産をメキシコから米国に移管したことも明らかにした。
さらに、韓国で生産し米国に輸出している一部車両について、生産拠点を他の地域に移管することも検討していると述べた。
トランプ米政権は2日から自動車に25%の関税を課しており、5月3日までに自動車部品にも25%の関税を課すとしている。
タスクフォースは米国の関税が同社の財務に与える影響を最小限に抑えることを目指すとしている。また、米国での自動車部品の現地調達率を引き上げる計画も策定する予定。
現代自はツーソンの一部生産をアラバマ工場に移管するが、昨年メキシコで生産されたのは約1万6000台と、比較的小規模にとどまる。
同時に発表した第1・四半期決算は、営業利益が2%増の3兆6000億ウォン(25億ドル)と、第1四半期としては過去最高益を記録した。市場予想とほぼ一致した。
ウォン安が営業利益を6010億ウォン押し上げ、米国や欧州での販売奨励金(インセンティブ)の増加や、利益率の高いSUVの販売減少といったマイナス要因を打ち消した。また、ハイブリッド車の販売が40%増と好調だった。
米国におけるディーラー向け車両販売台数は1%増にとどまったが、消費者への販売は関税導入前の駆け込み需要により11%増加した。
通年の業績見通しは売上高が3─4%増、営業利益率は7.0─8.0%とし、1月の予想を据え置いた。
韓国政府は24日に米国と通商交渉を行う予定だが、韓国投資証券のアナリスト、キム・チャンホ氏は、韓国側が大幅な譲歩をしない限り、自動車関税に関する早期の合意は期待できないとの見方を示した。「自動車に対する関税リスクは他の品目よりも大きいとみている」と述べた。
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