- 2025/04/10 掲載
トランプ関税、株式市場振り回す=相場乱高下、警戒感強く
【ニューヨーク時事】トランプ米大統領が相次いで打ち出す高関税政策に米株式市場が振り回され、相場が乱高下している。トランプ氏が2日に相互関税導入を発表して以降、景気後退が不可避との懸念から株は投げ売りされ、ダウ工業株30種平均など主要株価指数は急落。9日には一転して相互関税の上乗せ部分の90日間停止を同氏が宣言したことに買い安心感が広がり、急反発した。
一方、トランプ政権は対抗措置を導入する中国への税率を125%に引き上げる意向を表明。米中双方の応酬が激化し、供給網混乱や世界経済が景気後退に陥るリスクはくすぶったままだ。米国と相互関税の対象国による2国間交渉の展望が読めない中、「株式相場は上値の追いにくい状況が続く」(日系証券)との見方もある。
高関税政策は企業の業績見通しにも影を落とす。小売り世界最大手ウォルマートは9日、2025年2~4月期の営業利益の伸び率見通しを取り下げた。関税引き上げ分の一部を同社が負担し、店頭価格の上昇抑制を図るためだ。米メディアによると、幹部は「営業利益の予想は、より難しくなっている」と述べた。
【時事通信社】 〔写真説明〕9日、米ニューヨーク証券取引所で画面を見詰めるトレーダー(AFP時事)
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