- 2025/03/07 掲載
再建計画、「暫定版」を申請=国支援枠、1.9兆円増求める―東電HD
東京電力ホールディングス(HD)は7日、原発事故に伴う賠償や除染にかかる国の資金支援枠の拡大を反映した「総合特別事業計画」(再建計画)の変更を、国に申請したと発表した。計画は今年度内の抜本改定を目指していたが、柏崎刈羽原発(新潟県)の再稼働による収支改善のめどが立たず、暫定版にとどめた。支援枠は従来の上限額を1兆9000億円引き上げ、計15兆4000億円にするよう求めた。
国は2023年12月に支援の財源となる交付国債の発行枠の拡大を決定。東電福島第1原発にたまった処理水の海洋放出などで賠償費用が膨らんでいるため、東電HDは今月までに累計13兆円超の援助を申請し、現行の支援枠の上限に近づいていた。
再建計画は、賠償費用などを捻出するため、利益目標達成に向けた道筋や事業提携戦略をどう描くかが焦点になっていた。原発1基で年間約1000億円の収益改善効果を見込める柏崎刈羽の再稼働時期を見通せないため、本格的な見直しは25年度に先送りした。
【時事通信社】 〔写真説明〕東京電力ホールディングス(HD)本社=東京都千代田区(AFP時事)
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