[ミラノ ９日 ロイター] - 中国電気自動車（ＥＶ）大手、比亜迪（ＢＹＤ）の欧州担当特別顧問を務めるアルフレッド・アルタビラ氏は９日、イタリアで開催された製品イベントで、完全ＥＶの需要が軟調に推移する中、ハイブリッド技術が同社の欧州展開の鍵になるとの見方を示した。

ＢＹＤは２０２２年に欧州の乗用車市場に参入。来年は積極的な製品展開を進め、製品ラインアップの拡充につなげる計画だ。

アルタビラ氏はフィアット・クライスラーの欧州担当責任者を務めた経歴を持つ業界のベテランで、今年ＢＹＤの欧州担当特別顧問に起用された。ハイブリッド車について「欧州におけるＢＹＤの経営戦略の中核になる」と強調した。

また「市場に逆行するのは愚かなことだ。欧州市場がどこに向かっているのかは明らかで、特に南欧で顕著だ。当社はもちろん欧州でＥＶ数車種を販売しているが、ハイブリッド車が中心になるだろう」と語った。

米ＥＶテスラと異なり、ＢＹＤは純粋なＥＶとプラグインハイブリッド（ＰＨＶ）の両方を手がけている。経営幹部によると、ＢＹＤは現在、欧州における販売台数の約７０％をＰＨＶが占めている。