- 2024/10/02 掲載
米港湾スト、欧州自動車メーカーに最も打撃=業界幹部やアナリスト
[デトロイト/ワシントン 1日 ロイター] - 米国の一部港湾で1日始まった一斉ストライキについて、業界関係者やアナリストは、欧州の自動車メーカーが最も打撃を受ける公算が大きいとの見方を示した。スト入りした港湾への欧州勢の依存度が高いためという。ただ、ストが長引けば業界全体が「弱体化」する恐れがあると警鐘を鳴らしている。
米業界団体、自動車イノベーション協会(AAI)のジョン・ボゼラ会長は「ストの長期化は自動車のサプライチェーン(供給網)を弱体化させ、国内全体に経済・安全保障上の影響が波及し、自動車業界や消費者にとって有害だ」と強調。スト入りした港湾の昨年の自動車や部品取扱量は、米全体の34%に当たる1357億ドルだったと指摘した。
バークレイズのアナリスト、ダン・レビー氏によると、米国に輸入される自動車部品の70%がスト入りした港湾を経由している。ストのリスクが浮き彫りになって以降、自動車各社は在庫を積み増したとみられるものの、部品を空輸すれば価格高騰につながる恐れがある。
同氏は調査リポートに、多くの社がストの対象港湾を利用している欧州勢が最も影響を受ける可能性があると記した。
同氏によれば、アジア勢への影響は少ないとみられる。トヨタ自動車は過去数週間に余剰在庫を積み増した。マツダは短期の需要に対応する在庫は十分あると説明した。
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