[ブラジリア／サンパウロ １日 ロイター] - 格付け会社ムーディーズは１日、ブラジルの長期発行体とシニア無担保債の格付けを「Ｂａ２」から「Ｂａ１」に引き上げた。投資適格級の格付け回復まであと一歩となった。

ムーディーズは、世界的なコモディティー（商品）市場の好況が衰え、ブラジルが一連の財政危機に直面した２０１６年に同国の投資適格級格付けを外した。

「今回の格上げは、前回の評価よりも堅調な成長や信用力に弾力性を与える経済・財政改革の実績など、今後も続くと予想される信用力の大幅な改善を反映している」と説明した。

一方で、ブラジルの相対的に高い負債コストに反映されているように、同国の財政枠組みの信頼性はまだ緩やかだと指摘した。

今年５月にムーディーズはブラジルの見通しをポジティブに修正し、今回もこれを維持した。

Ｓ＆Ｐとフィッチの評価ではブラジルが再び投資適格を取得するまではまだ２段階ある。