• 2024/10/02 掲載

アブダビ国営石油、独化学大手コベストロを160億ドルで買収へ

ロイター

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[ベルリン/ドバイ 1日 ロイター] - アラブ首長国連邦(UAE)のアブダビ国営石油会社(ADNOC)は、ドイツの素材化学大手コベストロを、負債を含めて147億ユーロ(163億ドル)で買収する契約を締結した。湾岸諸国による外国企業の買収としては最大規模の1つで、世界的にクリーンエネルギーへの移行が進む中、石油産業への依存度を減らす取り組みの一環となる。

コベストロ1株に付き62ユーロを現金で支払い、約30億ユーロの負債も引き受ける。買収により、石油化学やガス、再生可能エネルギーでの成長を目指す。ADNOCはコベストロの財務改善を図るため、コベストロの新株11億7000万ユーロ分を追加購入することも明らかにした。

コベストロの株価は上昇し、約3年ぶりの高値を付ける場面もあった。コベストロはバイエルの事業から独立する形で2015年に設立された。買収提案に基づき、ADNOCはコベストロ株の過半数を取得することになる。

今回の取引は、景気が低迷する中、国内の優良企業が外国企業による買収されることについてドイツで議論を巻き起こす可能性がある。ドイツのコメルツ銀行とドイツ政府は、イタリアの銀行ウニクレディトによる買収の動きに反発している。

ADNOCがコベストロの事業売却や大幅な縮小はせず、技術と知的財産を保護することも約束したと、コベストロは明らかにした。コベストロのマルクス・スタイレマン最高経営責任者(CEO)はロイターに対し、2028年までの任期を務める予定だと話した。

アナリストなどはロイターに対し、今回の買収合意は、中東と欧州の間での企業の合併・買収(M&A)の増加を浮き彫りにしていると指摘する。米国企業に比べて低い欧州企業の価値に魅力があるほか、規制緩和により買収しやすい環境となっているためだ。

ディールロジックによると、中東勢による企業買収としては、イスラエル製薬大手のテバ・ファーマシューティカル・インダストリーズが2015年に米同業アラガンのジェネリック(後発医薬品)部門を約400億ドルで買収したのに次ぐ、2番目の大型買収となる。

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