- 2024/07/29 掲載
ハイテク決算を警戒、FOMC・雇用統計も注視=今週の米株式市場
数カ月にわたる大型ハイテク株の上昇は今月後半に壁にぶつかり、S&P総合500種とナスダック総合指数は24日、テスラとアルファベットの決算に対する失望感から2022年以来の大幅安を記録した。
ボラティリティーは今後さらに高まる可能性がある。29日からの週に発表されるマイクロソフト、アップル、アマゾン・ドット・コム、メタ・プラットフォームズの決算では、ハイテク大手の業績下振れに対する投資家の許容度が一段と試される見通しだ。
S&P500は過去最高値からまだ5%程度の下落にとどまり、年初からは14%近く上昇している。それでも一部の投資家は市場が業績の伸びに過度に楽観的になり、今後数カ月で企業が期待に応えられなければ株価が下落しかねないと懸念している。
市場は米連邦準備理事会(FRB)の利下げを巡る手掛かりを得ようと30─31日のFOMC後の発言も注視している。また、8月2日発表の雇用統計など雇用関連データは労働市場の減速が深刻化しているかどうかを示す可能性がある。
オールスプリングのシニアポートフォリオマネジャー、ブライアント・バンクロンカイト氏は「市場にとって非常に重要な局面だ」とし、投資家は人工知能(AI)関連企業の割高感を意識し始めると同時に、FRBが経済のソフトランディング(軟着陸)を実現する機会を逃すのではないかと懸念し、激しい反応を引き起こしていると述べた。
CMEのフェドウォッチによると、市場は現在、9月の米金利引き下げをほぼ確実視し、年内に計66ベーシスポイント(bp)の利下げを織り込んでいる。
雇用データで米経済が予想より急速に減速している、もしくは逆に回復していることが示されれば、こうした見通しが揺らぐことになる。
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