- 2024/07/12 掲載
介入有無コメントせず、国民生活脅かされるなら「由々しきこと」=為替で神田財務官
Yoshifumi Takemoto
[東京 12日 ロイター] - 神田真人財務官は12日朝、財務省内で記者団に対し、昨日為替介入を行ったかについてコメントしないとした上で、投機による過度な為替変動で国民生活に悪影響があったとしたら「由々しきこと」との認識を示した。
神田財務官は、日本時間11日夜に為替介入を実施したかを巡り「昨日どうしたかについては答えることはしない」と話した。一方、日米金利差が縮小傾向にある中で過去1カ月間の急激な円安の進行は投機的と指摘。輸入物価上昇により国民生活が脅かされるなら「由々しきこと」と懸念を示した。
政府関係者が介入の実施を認めたとする一部報道に関しては「仮にあったとしても、政府関係者なるものがそういったコメントをしたことは考えられない」と発言。「インサイダー取引を絶対に起こしてはならないという観点からも、極めて関係する人々の数は絞られていて、(知り得るのは)もう数人と言ってもいいかもしれない」と解説した。
今年に入ってからの円安進行の値幅に関し「21円というのは非常に大きい」と表現。特に「足元1カ月は5%も動いており、かなりの動きだ。金利差が縮小しており、客観的に様々なデータをみてもこれは投機と考えるのが不自然ではない」と指摘した。「投機によって円安になり輸入物価が上がってしまい、普通に生きてる人たち、国民の生活が脅かされるとしたら由々しきこと、問題である」との認識を強調した。
イエレン米財務長官が為替介入に慎重な発言を繰り返している点について「変動相場制において介入がまれであるべきとの意見はまっとうだ」と同調した。
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