- 2024/07/12 掲載
円急伸、一時157円台=米物価鈍化、介入観測も
【ニューヨーク時事】11日のニューヨーク外国為替市場では円相場が急伸し、一時1ドル=157円40銭台を付けた。6月の米消費者物価指数(CPI)の伸びが鈍化したことを受けて円買い・ドル売りが拡大した。円は161円台で推移していたが、CPI発表直後に4円以上も急騰したことから、市場では日本の通貨当局が為替介入に踏み切ったとの観測が浮上した。
午後5時現在は158円83~93銭と、前日同時刻比2円80銭の大幅な円高・ドル安。
米労働省が朝方公表したCPIは前年同月比3.0%上昇と、伸びは3カ月連続で減速し、予想も下回った。米連邦準備制度理事会(FRB)が9月に利下げを始めるとの見方が強まり、米長期金利が低下。日米金利差縮小を意識した円買い・ドル売りが進み、円相場は一時、6月中旬以来約3週間ぶりの高値水準を付けた。
短時間で急激な円高・ドル安が進行したことから、「為替介入の可能性は否定できない」(市場参加者)との見方もくすぶっている。
財務省の神田真人財務官は同省内で取材に応じ、介入の有無について「何もコメントする立場ではない」と説明。為替動向を巡っては「(経済の)ファンダメンタルズ(基礎的条件)と違った動きがかなり気になる」と述べ、投機筋をけん制した。
【時事通信社】
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