• 2024/06/26 掲載

利下げ「ある時点で適切」、経済期待通りなら=クックFRB理事

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Michael S. Derby

[ニューヨーク 25日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)のクック理事は25日、経済が期待通りに推移すれば、FRBは利下げに向けた軌道に乗っていると述べた。ただ具体的な時期については明言を避けた。

クック理事はニューヨークのエコノミック・クラブでの講演で「現在の政策は経済見通しのいかなる変化にも必要に応じて対応できるようになっている」と述べた。

クック氏は、FRBの現在の金融政策は「引き締め的」との見方を示し、「インフレが大きく改善し、労働市場が徐々に冷え込んでいることを踏まえると、経済の健全なバランスを維持するために、ある時点で政策の制約的な度合いを引き下げることが適切になる」と指摘。ただ、こうした調整のタイミングについては「経済指標の変化と、それが経済見通しとリスクバランスに及ぼす影響次第になる」と述べるにとどめた。

物価情勢については「過去1年間でインフレが鈍化すると同時に、労働市場の逼迫が緩和し、物価と雇用の目標達成に対するリスクは一段と均衡する方向に動いた」と指摘。インフレは来年に一段と弱まるとの見方を示した。ただ、インフレ低下の道筋は「一様ではない」とした。

労働市場については、新型コロナウイルスによるパンデミック前は労働市場は逼迫しているが過熱していない状態にあったが、ほぼ同様の状態に戻っていることが多くの指標で示されていると述べた。

その上で、物価動向はもはやFRBの金融政策運営における最大の焦点ではなくなっているとの認識を示し、労働市場に対する配慮の重要性が増していると指摘。FRBは労働市場の状況は急速に変化する可能性があると認識しているとし、「二重の責務の両面に注意を払っている」と述べた。

また、経済への影響において中立とされる「自然利子率(Rスター)」は戦略的な政策審議にとって「最も重要な要素ではない」としたほか、金融政策がある時点でどの程度引き締められているかについても多くの情報を提供しないとした。

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