- 2024/02/23 掲載
新NISA始動、株価も最高値=けん引役は海外勢、個人に期待―東京株式
新しい少額投資非課税制度(NISA)が1月1日に始動し、2カ月足らずで日経平均株価が史上最高値を更新した。もっとも、株高のけん引役は海外投資家で、NISAで個人株主の人気を集めているのは海外株式を中心に構成する投資信託。国内株への資金流入を加速させるには日本株が上昇基調を維持できるかが鍵を握りそうだ。
新NISAでは、株式・投信の売却や配当で得た利益が非課税となる投資額の上限が大幅に引き上げられ、運用期間も無期限となった。
最大規模のNISA口座を抱える楽天証券によると、1月にNISAで買われた投信の1、2位は、「eMAXIS
Slim(イーマクシス
スリム)」シリーズの「全世界株式(オール・カントリー)」と「米国株式(S&P500)」で、外国株の人気が目立つ。
一方、日本株で人気なのは配当が高い銘柄や、近年の株式分割で最低投資額が下がり、個人が買いやすくなった銘柄だ。楽天証によると、NISAでの1月の国内株買い付け額は、1位が日本たばこ産業(JT)で、2位がNTT。「安定的に高配当という銘柄に集中している」(ネット証券)という。
高い成長を見込んで個人の投資が日本株に向かうという流れはまだ目立っていないが、「日本企業が持続的に成長する姿が見えれば日本株を買う動機になるだろう」(大和証券グループ本社の松井敏浩副社長)と期待する声も聞かれる。
NISA口座自体の利用は進んでいる。SBI証券では1月のNISA口座開設数が月間ベースで過去最高となる約44万6000件を突破し、NISAの国内株買い付け金額も前年同月比で4倍に増加。マネックス証券は、長期の資産形成を目的としたNISAの「つみたて投資枠」で、1月の投信の平均積立金額が6万2971円と、1年前の約2倍に達したと発表した。同社は「積立額は今後も上がる」と見込んでいる。
【時事通信社】
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