• 2024/02/22 掲載

日経最高値と生活実感のかい離、物価高に負けない賃上げ後押しする=官房長官

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Kazuhiko Tamaki

[東京 22日 ロイター] - 林芳正官房長官は22日午後の会見で、同日の東京市場で日経平均<.N225>が史上初めて3万9000円台を記録したのに対し、生活実感との間にかい離が生じていることについて、物価高に負けない賃上げを実現するために政策を総動員して後押ししているとの見解を示した。

林官房長官は、日々の株価の動きにはコメントしないとした上で、昨年来の日本経済の動向として30年ぶりの高水準となった昨年の賃上げや名目100兆円を超える見通しとなっている国内企業の設備投資など「明るい動きが見られている」と説明した。

他方、賃金の上昇が物価上昇に追いついておらず「経済の改善を実感しにくい面があることも認識している」とも述べた。政府は物価高に負けない賃上げを実現するため「あらゆる政策を総動員して、今年の春季労使交渉で昨年を上回る賃上げに向けた取り組みを強力に後押しする」と強調。併せて定額減税を実施することで「所得の伸びが物価上昇を上回る状況を確実に作り出して、国民の実感をつみ重ねていく」とした。

さらに持続的な賃上げを可能にするために、国内投資の拡大によって潜在成長率の引き上げを図っていくと述べた。

一方、日経平均の最高値更新とデフレ脱却の見通しについて質問され、林官房長官は「物価が持続的に下落する状況を脱し、再びそうした状況に戻る見込みがないこと」をデフレ脱却と定義していると指摘した。

デフレから脱却しているか否かは、物価の基調や背景を総合的に判断して「今後もデフレに戻る見込みがないことを確認する必要がある」と述べた。

その上で、物価高に負けない賃上げの実現や、賃上げを生み出す企業の稼ぐ力の強化に努めていきたいと語った。

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