- 2024/02/22 掲載
午前の日経平均、終値最高値を一時上回る エヌビディアの好決算受け
日経平均は245円高の3万8508円07銭で寄り付いた後、午前10時過ぎに662円高の3万8924円88銭で高値をつけた。1989年12月29日に記録した終値ベースの最高値3万8915円87銭を超えた瞬間、東京・千代田区にある野村証券のディーリングルームは拍手と歓声で沸いた。
エヌビディアの好決算のほか、為替のドル/円も150.30円台と円安基調となり、輸出関連株などへの買いも支援した。取引時間中の最高値3万8957円44銭まであと約32円迫る場面もあったが、買い一巡後は3万8900円近辺でのもみ合いとなった。あすから3連休となるため、急速に上値を伸ばす展開にはなりづらいとの見方があった。
三井住友DSアセットマネジメントの市川雅浩チーフマーケットストラテジストは「エヌビディアの決算に対する期待値が高かったが、その高いハードルを越えたため、全体的に底入れ相場となっている」との見方を示した。
エヌビディアが21日発表した第1・四半期(2─4月)の売上高見通しは、前年同期の3.3倍となり、市場予想を上回った。人工知能(AI)向け半導体への需要拡大やサプライチェーン(供給網)の改善を見込んだ。同社の株価は通常取引では2.8%安となったが、時間外取引で一時10%高と大幅上昇した。
TOPIXは1.1%高の2656.24ポイントで午前の取引を終了した。バブル崩壊後の高値を更新した。東証33業種では、値上がりは輸送用機器、電気機器、機械、石油・石炭製品、海運など30業種で、値下がりは医薬品、サービス、ゴム製品など3業種だった。3月末の配当権利取りを意識した買いもあり、当面はハイテク株・バリュー株ともに底堅く推移するとの見方もあった。
主力株では、東京エレクトロン、アドバンテスト、SCREENホールディングス、信越化学工業などの半導体関連のほか、ソフトバンクグループ、ファーストリテイリングが上昇し、6銘柄で日経平均を約470円押し上げた。中外製薬、リクルートホールディングスはさえなかった。
東証プライム市場の騰落数は、値上がりが1037銘柄(62%)、値下がりは553銘柄(33%)、変わらずは67銘柄(4%)だった。
*写真を差し替え再送します。
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