- 2024/02/07 掲載
ECBは拙速な利下げ避けるべき=クロアチア中銀総裁
[コベントリー(英イングランド) 6日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのブイチッチ・クロアチア中銀総裁はロイターのインタビューに答え、インフレをしっかり抑制した方がECBの信頼確保につながると述べ、利下げを急ぐ必要はないとの考えを示した。
市場では、ECBが4月にも利下げを開始し、年内の利下げ回数が最大5回に達すると予想されている。
しかしブイチッチ氏は「われわれは現在、ある程度の忍耐が必要だ」と発言。「これまでのところ、ディスインフレの状況は良好だが、サービス価格の上昇と、われわれが言うところの国内インフレは依然として相当しつこい」と述べ、欧州の労働市場の強さにも言及した。
ECBが2022年、コロナ禍収束とロシアのウクライナ侵攻によるインフレ率の急上昇によって不意打ちを食らった点に触れ、「今回は間違えないようにすることが非常に重要だ」と指摘。拙速にインフレ退治の勝利宣言をする過ちを犯してはならないと強調した。
利下げ開始時期については、ユーロ圏が深刻な景気後退に陥る可能性が小さくなった以上、1、2カ月程度ずれても「大した違いはない」と述べた。
ブイチッチ氏はまた、ユーロ圏の均衡金利が数年前に比べて上昇している可能性があるとの考えを示した。
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