- 2024/02/07 掲載
トヨタ、収益拡大継続=相次ぐ不正、今後の足かせに
トヨタ自動車の2023年4~12月期連結決算は、売上高、営業利益、純利益のいずれも過去最高を更新した。ハイブリッド車(HV)が国内外で好調を維持、収益は急拡大を続けている。ただ、グループのダイハツ工業や豊田自動織機で相次いだ不正は経営の重しとなっており、今後の成長の足かせとなる可能性もある。
トヨタの宮崎洋一副社長は6日の決算発表で、「北米を中心に値引きをせずに販売ができた」と好業績の主因を分析した。
一方、昨年12月以降、ダイハツと豊田自動織機で新たな認証不正が相次いで判明。ダイハツは一時、国内外で生産している全車種の出荷を停止した。このため、トヨタはグループの国内販売について、24年3月期の通期でダイハツを中心に20万台減少すると見込んでいる。
宮崎副社長は不正による業績への具体的な影響額については説明を避けたが、出荷停止の長期化や取引先への補償が膨らんだ場合、影響は一段と拡大する見通しだ。
不正を調査した第三者委員会は、いずれもタイトな開発スケジュールが不正の背景にあると指摘した。これを受け、トヨタは今月、工場の稼働時間の上限を原則30分短縮する取り組みに着手。今後、新型車の開発スケジュールの見直しも検討する。宮崎副社長は「仕入れ先も含め、人手不足の中で無理も出てきている」と述べた。
【時事通信社】
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