- 2024/02/02 掲載
ロシュ通期決算は1%減益で予想に届かず、今年見通しも低調
[ロンドン/フランクフルト 1日 ロイター] - スイス製薬大手のロシュが1日発表した2023年通期決算は、調整後営業利益が前年比1%減の192億スイスフランとなり、LSEGがまとめたアナリスト予想平均の196億フランを下回った。
為替変動の影響を除いた売上高は1%増となったが、スイスフランベースでは7%減の587億フラン(680億ドル)で、アナリスト予想の約600億フランにやや届かなかった。
トーマス・シネッカー最高経営責任者(CEO)は記者団に対し、新型コロナウイルス治療薬と診断キット需要の大幅な落ち込みにもかかわらず売上高を伸ばしたことは「大きな成果」だと述べた。新型コロナ関連の昨年の売上高は43億フラン減少したものの、同社は減少幅を45億フランと予測していた。
為替変動の影響を除いた今年の売上高については1桁台半ばの伸び率を予想した。現時点の市場コンセンサスはこれを大幅に上回っており、投資家の期待値は下がらざるを得ないとみられる。
ロシュは、短期的な成長促進する製品として、22年に承認された眼科領域の新薬「バビースモ」に期待を寄せている。同薬の昨年の売上高は24億フランと市場予想をやや上回った。
ただ同社の成長の原動力である血友病薬「ヘムライブラ」や多発性硬化症薬「オクレバス」の売上高は市場予想に届かなかった。
PR
PR
PR