- 2024/02/01 掲載
午前の日経平均は反落、米株安を嫌気 決算受け個別物色
[東京 1日 ロイター] - 午前の東京株式市場で日経平均は、前営業日比262円42銭安の3万6024円29銭と、反落して取引を終えた。米連邦公開市場委員会(FOMC)を経て米国の早期利下げ観測が後退し、米株安となった流れを引き継いで日本株は軟調な展開が続いた。ただ、下げが加速する動きにはならず下値の堅さも確認された。決算発表を受けた個別物色が活発で、好決算銘柄には買いが広がった。
日経平均は前営業日比278円安でスタート。寄り付き後も下げ幅を広げ、前場中ごろには一時346円安の3万5940円06銭まで値下がりした。指数寄与度の大きい銘柄の一角が軟調に推移したほか、決算が良くなかった銘柄への売りが相場の重しとなった。一方、好決算を発表した銘柄は買われ、「日本株全体の地合いが崩れているわけではなく、下値は堅い」(国内証券・ストラテジスト)との見方が聞かれた。
1月30―31日に開かれたFOMCでは、政策金利の据え置きが決定された。一方、米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は記者会見でマーケットの早期利下げ観測をけん制する姿勢を示した。いちよし証券の投資情報部・銘柄情報課課長、及川敬司氏は「FOMCの内容は大方、事前の予想通りでサプライズはなかった」と話す。日米の金融政策イベントを通過したことで、新規材料待ちのムードが広がりやすく、「市場の関心は企業業績へと向かい、目先は決算内容を確認しながらの展開となりそうだ」という。
日経平均は足元、3万6000円を挟んでの値動きとなっているが、「好決算が相次げば、昨年来高値(3万6984円51銭)を抜けて3万7000円をトライする動きもみられるのではないか」(前出の国内証券・ストラテジスト)との指摘もあった。
TOPIXは0.63%安の2535.01ポイントで取引を終了。東証プライム市場の売買代金は2兆5727億6100万円だった。東証33業種では、空運、陸運、証券など7業種が値上がり。銀行、不動産、輸送用機器など26業種は値下がりした。
個別では、指数寄与度の大きいファーストリテイリング、ソフトバンクグループが軟調。前日に決算を発表したエムスリー、住友ファーマが大幅安となった。一方、好業績が好感されたTDK、東日本旅客鉄道は堅調に推移した。
プライム市場の騰落数は、値上がり501銘柄(30%)に対し、値下がりが1111銘柄(67%)、変わらずが45銘柄(2%)だった。
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