- 2024/01/23 掲載
日経平均は小反落、日銀会合後に荒い値動き 一巡後は総裁会見に関心
[東京 23日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は、前営業日比29円38銭安の3万6517円57銭と小幅に反落して取引を終えた。日銀が金融政策決定会合で緩和政策の現状維持を決めたと伝わると、ドル/円とともに上下動が激しくなった。一巡後は、日銀総裁の会見に関心が向かい模様眺めが強まった。
日銀会合の結果が昼休み時間中に伝わると、後場の日経平均は一時3万6984円51銭に上値を伸ばし、心理的節目3万7000円に接近した。ただ、短時間で勢いを失ってマイナスに転じ、一時110円安に下落した。
市場では「日銀の現状維持と、24年度物価見通し引き下げで円安、株高になったが、展望リポートの内容は想定内でもあり、株は高値警戒感から売られた」(ニッセイ基礎研究所の井出真吾チーフ株式ストラテジス)との声があった。
その後は植田和男総裁の記者会見を待つムードとなり、前日終値を挟んだ一進一退となった。日経平均の25日移動平均線からの乖離率は6.6%で、買われ過ぎが意識される5%を引き続き上回っている。 「日銀による春先のマイナス金利解除とその後の年内ゼロ金利は概ね織り込んだろう。マイナス金利を解除しても、ショックは限られるのではないか」(井出氏)の見方が聞かれた。目先の日本株は、企業決算を見極めつつ米金融政策や米中経済に目配りが必要になりそうだという。
午前中の日経平均は、米株高や日銀の政策維持への思惑から買いが優勢となり、前日に付けた取引時間中のバブル後高値を朝方に更新していた。指数寄与度の高いファーストリテイリングは一時4万円の大台に乗せ、指数の上昇に弾みをつけた。
TOPIXは0.11%安の2542.07ポイントで取引を終えた。取引時間中のバブル後高値を更新した。東証プライム市場指数は前営業日比0.11%安の1308.07ポイント。プライム市場の売買代金は4兆9562億3500万円と膨らんだ。東証33業種では、値上がりは精密機器や医薬品、食料品など8業種で、値下がりは電気・ガスや陸運、繊維など25業種だった。
東京エレクトロンやアドバンテストといった半導体関連の一角は日銀会合の結果発表後、軟調となり指数を押し下げた。一方、村田製作所やトヨタ自動車は昨年来高値を更新。ニデックはしっかりだった。新興株式市場は、東証グロース市場250指数が0.28%安の707.28ポイントと、反落した。
東証プライム市場の騰落数は、値上がりが557銘柄(33%)、値下がりは1046銘柄(63%)、変わらずは55銘柄(3%)だった。
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