- 2024/01/23 掲載
欧州医薬品庁、肥満薬「ウゴービ」の適応対象拡大を検討へ
[フランクフルト 22日 ロイター] - 欧州医薬品庁(EMA)は今週、デンマークの製薬大手ノボノルディスクの肥満症治療薬「ウゴービ」について、適応対象を拡大して脳卒中や心臓発作のリスク低減を含めるかどうか検討する。EMAが22日ウェブサイトに投稿した会議の議題で明らかになった。
承認されれば、ウゴービを欧州の公的医療制度を通じて利用できるようにするべきだという同社の主張を後押しする可能性がある。
ウゴービと、同一の有効成分に基づく糖尿病薬「オゼンピック」双方の需要急増で、ノボノルディスクの株価はこの2年で倍増している半面、同社の増産能力では需要に対応できない状況になっている。
アナリストらは、今のところこれらの医薬品を入手するのに自腹を切るのをいとわない人々が売り上げ増加の主要な原動力となっているが、公的医療保険や医療制度が長期的な勢いを支える可能性があると指摘する。
多くの欧州諸国は減量を主な目的とする医薬品への公的医療保険の適用は制限する姿勢を示しており、ドイツなどは法律で禁じている。
昨年公表された試験結果によると、ウゴービによる心血管系リスクの低下は、肥満治療の被験者が治療開始後ほぼすぐに表れ始めた。
ノボノルディスクは昨年、この試験データを受け、EMAと米当局にウゴービの適応拡大を申請した。
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