- 2024/01/22 掲載
欧州企業の第4四半期決算、減収減益のもよう 利益率も低下
[ロンドン 22日 ロイター] - 非常に複雑な地政学的・マクロ経済的な状況の中で欧州企業の業績予想が数年ぶりの低水準となっている。
バンク・オブ・アメリカの分析によると、昨年10─12月は利益予想を下方修正した企業数がネットで過去3年間で最も多かった。
LSEG/IBESのデータによると、STOXX600構成企業の純利益率は2023年第1・四半期に16.1%でピークに達し、第4・四半期には10.1%まで低下したとみられる。
しかし消費関連景気循環株と同非景気循環株、金融株、工業株は第4・四半期の利益率が前期比で拡大したもよう。
第4・四半期の利益は前年同期比7.1%減、売上高は4.8%減と予想されている。 3四半期連続の減益となる。
紅海での親イラン武装組織フーシ派による船舶への攻撃によりアジアと欧州間の貿易が停滞し、海運会社は喜望峰を経由するルートに切り替えている。
英小売企業ネクストと仏食品グループのダノンは長期的な混乱について警告している。ボルボ・カー とミシュランは欧州の複数の工場で生産を一時停止した。
クイルター・インベスターズの投資ストラテジスト、リンゼー・ジェームズ氏は製造業への依存度がなお高く、さまざまな要因から世界貿易に混乱が続いているため、楽観的になるのは難しいと述べた。
アビバ・インベスターズのグローバル株式ファンドマネジャー、リチャード・サルダーニャ氏は「今決算シーズンはどの企業が基礎的な販売量の伸びを確保したかに注目している。企業にとって売り上げは依然として厳しいだろう」と語った。
高金利も逆風になる可能性がある。
欧州中央銀行(ECB)が3月に25ベーシスポイント(bp)利下げする確率はこれまで市場で100%織り込まれていたが、さまざまな当局者によるけん制や経済指標を受けて20%に低下している。
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