• 2024/01/22 掲載

アルゼンチンで再び通貨切り下げ観測、インフレと為替乖離拡大で

ロイター

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Jorge Otaola

[ブエノスアイレス 19日 ロイター] - アルゼンチンでインフレ率が211%に達し、公式為替レートと非公式の並行レートの乖離が拡大する中、通貨ペソが再び切り下げられるとの見方が高まっている。

ペソは、闇市場などの並行市場と、厳しい資本規制に支えられている公式レートと大きく乖離する状態が何年も続いている。

今年に入り並行市場のレートは下落基調。1ドル=1200ペソ以上となっているのに対し、公式レートは約820ペソ。50%近い開きがある。政府が公式レートを50%以上切り下げた昨年12月に乖離幅が急激に縮小したが、ここ数週間で倍増している。

毎月2%ずつという「クローリング・ペッグ」の幅を大きく上回る下落に加え、12月の前月比物価上昇率が25%を超えたことも踏まえ、コンサルティング会社インベノミカのディレクター、パブロ・ベスメドリスニク氏は、「このペソ安が続き、物価に関する前向きなニュースがなければ、切り下げ期待は高まる」と指摘。また、商品作物である大豆とトウモロコシの収穫期である3─4月の前に切り下げを行うことは理にかなっていると述べた。

地元のあるベテラン為替トレーダーも「近いうちに中央銀行による大幅な切り下げがあっても驚かない」とした上で、切り下げは輸出を促進し、財政赤字の削減につながると語った。

中銀の広報担当者はコメントを避けた。

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